喉頭がん
喉頭はいわゆる「のどぼとけ」(甲状軟骨先端)に位置しています。声帯は左右一対で「のどぼとけ」のやや下に位置しています。
声帯のある部分は声門と呼ばれ、それより上を声門上、下を声門下と呼んでいます。
機能は肺からの呼気により声帯を振動させる発声機能・口と肺を結ぶ空気の通路(気道)の確保・飲食物が肺に入らないよう調節(誤嚥防止:ごえんぼうし)の役割を果たしております。
【種類】
■声門がん
■声門上がん
■声門下がん
同じ喉頭がんでも3つの部位によって初発症状、進行度と症状の変化、転移率、治療法、治りやすさまでいろいろと違ってきます。
【症状】
■声門がん
・ごく早い段階で声がかれてくる(嗄声・させい)
・声帯部が狭まって呼吸困難症状
・痰に血液が混じる
■声門上がん
・のどの違和感や異物感
・食べ物を飲み込むときに痛みを生じたりする
・耳に放散する痛み
・(腫瘍が大きくなり)声がかれてくる(嗄声・させい)
・呼吸困難
・頸部リンパ節の腫脹
■声門下がん
声門下がんの場合は、進行するまで無症状であるため、発見が遅れがちとなります。
・たまに咳や痰がでる程度である。
・(腫瘍が声帯に達すると)声がかれてくる(嗄声・させい)
・(腫瘍面が露出して潰瘍ができると)痰に血液が混じる
声門がんは、頸部リンパ節への転移は少ないのに対し、声門上部がんは、リンパ節転移を多く認められています。
【診断】
・耳鼻咽喉科を受診した時に行われる視診
口腔内に間接喉頭鏡と呼ばれる小さな鏡を入れて診る方法と、ファイバースコープを鼻から挿入して観察する方法とがあります。
・生検と呼ばれる病変の一部を採取して行われる組織診断により確定されます。
・X線、CT、MRI検査
がんの進行を把握するための検査です。
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